こんにちは。まさおです。寒くなったり、あったかくなったりと忙しい天気の毎日ですね。
最近「竜とそばかすの姫」という小説を読みました。
この頃仮想現実に関する本を読んだり、映画を見たりしている。
特に意識して仮想現実を扱った小説や映画を見ているわけではないのだが。
この小説「竜とそばかすの姫」も仮想現実が出てくる小説だ。
舞台は高知県の限界集落。
主人公の鈴は自然豊かな山の中に住む16歳のダサい女子高生だ。
しかし彼女は仮想現実Uの中ではフォロワー3000万人以上を持つ世界的に有名なBellという歌姫でもある。
この辺まで読んで、なんとなく次のような小説かと思った。
田舎のダサい女子高生が仮想現実U内で世界的に有名な歌姫として活動していく中で自信を取り戻し、現実の生活も好転していくというような小説。
読み進めていくとそういう小説ではないことがわかった。
仮想現実内で一番恐れられていることはアバターの正体がばれてしまうことだ。
どこの誰だがわからないから気楽にやりたいことができるというのが仮想現実なのではないかと思う(仮想現実体験したことがないのでわかりませんが)。
しかし、鈴は自ら正体をばらすことによって窮地に陥っている中学生を助けようとする。
更にはいくつかの情報を元にその中学生が実際に住んでいる場所を特定し、夜行バスに乗って助けに向かう。
この小説を読んで仮想現実に対してのイメージが少し変わった。
それまではリアルの人生と仮想現実の人生は別々という印象があった。
リアルの人生では陰キャでも仮想現実ではイケてるアバターとして振る舞うというように。
でも鈴は仮想現実で知り合った中学生を助けるために行動することで自分の消極性を克服しようとして成長したし、多くの人に支えられていることを知った。
これは仮想現実Uの存在なしにはできなかったことだろう。
仮想現実はリアルに生きる人間の人生のそのものをより良くする可能性を秘めた別の(でも地続きな)空間なんだなあと思った。
この小説を読んで、以前より少し仮想現実が身近に感じられるようになった。
おわり