最寄り駅に旅情を感じる

日記
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私の家の最寄り駅はローカル線の小さな駅だ。

電車でなく自動車が生活者の足である地域なので、ここの住民にとって鉄道はあまり身近な存在ではない。

大学進学を機に都会に引っ越した。そこでは鉄道は身近なものだった。コンビニやスーパーと同じような存在だった。いつでもそこにある当たり前の存在。

PCを使ったり、コンビニでおにぎりを買うのと同じ感覚で電車を使っていた。いや、もっと身近なもので、ご飯を食べる感覚に近いと言ったほうがいいかもしれない。 

そんな都会での駅の存在に比べると、田舎の駅の存在は非日常だ。非日常だからたまに駅のそばを通ると旅情のようなものを感じる。都会にいるときはそんなこと露程も感じなかった。

最寄り駅の駅舎、電車が停車していないホームを見ると「ある旅情」が自分の中に湧き上がってくる。

それはこんな感じだ。

自分はこれから電車に乗って、どこか自分の知らないところへ旅に出る。ワクワクと少しの緊張が入り混じったような、それでいて少し切ない気分で電車が来るのホームで待っている。こんな感じ。

これを音楽で表現するとNHKの紀行番組「小さな旅」のオープニングテーマが一番近い。
この曲は穏やかで温かいメロディーの中に少しの寂しさを含んでいる。

駅のそばを通るたびにそんな感情を体験できる。これって結構お得なのではと思った。
旅へ出かけなくても旅へ出かける前のホームに佇んでいるときの雰囲気を味わうことができるとは。

ただ、あまりしょっちゅうやっているとその旅情が薄れてしまうかもしれないが。

あと、1回やってみようと思っていてできていないことがある。それはこんなこと。

最寄り駅で入場券を買って、改札を通り、ホームに降りる。電車が来るまでにスマホのイヤホンを耳に装着しておく。電車が来たら座席に座り、スマホに入っている音楽プレーヤーアプリの再生ボタンをタップする。

もちろん流れてくる曲は「小さな旅」のテーマ曲だ。このとき自分の中にどんな感情が湧き上がってくるだろうか?

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