こんにちは。まさおです。今日は新聞のある記事を見たときの感想です。
最近とみに注目を集め始めている仮想現実(バーチャル・リアリティ(Virtual Reality))。
フェイスブックは社名をメタに変更している。メタバースと呼ばれる仮想現実を意識した社名だ。
徐々に日本社会の中にも仮想現実が浸透してくるだろう。
仮想現実とは「そこにないものがあるかのように見えるということ」と言っていいと思う。
スマホでグーグルマップを立ち上げ、ストリートビューで石垣島の大浜海岸沿いの道からの眺めを楽しむのも広い意味での仮想現実と言えるかもしれない。
でも現在、仮想現実と言ったとき、上のようなストリートビューを使ったようなことは含まれない。
仮想現実と言ったときは次のようなものを指す。
田中さん(誰でもいいけど)がゴーグルを掛ける。ゴーグルの内側には画面が付いている。
画面には田中さんがいる場所ではないどこか別の場所の風景が映し出されている。
その風景が石垣島の大浜海岸だとしよう。
田中さんが首を下へ傾けて自分の足元を見ると画面には自分のズボンの裾と靴とともに砂浜の砂が写し出される。
田中さんが上を見上げれば沖縄の青い空が画面いっぱいに広がる。
田中さんが後ろを振り返ると同行の佐藤さんがいるのが見える。
田中さんの動きに応じて画面が切り替わり、田中さんは大浜海岸に本当にいるかのような感覚を覚える。
自分は仮想現実を体験したことはないが、没入感が半端ないらしい。
別に仮想現実の是非をここに書くつもりはない。
今朝、新聞で次のような記事を見たのでその時に思ったことを書く。
ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)が20日、人気ゲーム「モンスターハンター」の世界を仮想現実で楽しむアトラクションを報道陣に公開した。
ゲームの世界観を実際に歩いて体験できる 。とのこと。
記事に添えられた写真には3人の報道関係者の女性がそれぞれ専用ゴーグルを装着し、リュックサック型のVR端末を背負っている様子が写っている。
それぞれの女性は剣のようなものを両手で持っている。
剣を頭の上に振り上げ、これからまさに何かに向かって振り下ろそうとしている女性がいる。
別の女性は剣を振り下ろした後のフォロースルーの態勢だ。
彼女たちにはモンスターが襲ってくるのが見えているのだろう。
剣を一振り、モンスターを退治したに違いない。
この写真を見たときに思った。
「人生もこれと同じようなもの」だなあと。
仮想現実のモンハンの世界に没入している彼女たちを、何も知らない人がはたから見るとどう思うだろうか?
ゴーグルを掛けた女性がおずおずと歩いている。時折止まって、両手に持った武器のようなものを上から下に振り下ろしている。多分、ぎこちない動作で。
振り下ろされた空間には何もなく、スイカ割りに失敗した人のように空振りしているように見えるだろう。
「あの人は何をしているのだ?」と不審に思う人がいるだろうし、別の人は、笑うのを必死でこらえながら「変なダンスをおどってるな~」と思っているかもしれない。
でも彼女たちには自分を攻撃してくるモンスターが見え、実際にそれを退治したのだ。
はたから幸せそうに見えてもその人が何を見ているかわからない。その笑顔からはうかがえない地獄を見ているのかもしれない。
逆に大変そうな人生に見えても、当の本人は実はすごく人生を楽しんでいるのかもしれない。
そんなことを思った。