こんにちは。まさおです。今日は日記です。
移植ゴテを買いにカインズへ行った。
カインズは密閉された空間ではない。入口の大きな扉は常に開いている。
その大きな扉の開口部から外気が吹き込んでくる。当然店内も寒い。
寒さに身を縮め、手をこすり合わせながら移植ゴテのある園芸コーナーへと向かった。
移植ゴテは4種類あった。全体がステンレス製のものが300円(だいたい)。それと作りは同じ(金属の板を移植ゴテの形に折り曲げたりして変形させたもの)だが鉄製でアイボリーの塗装がされているものが150円。
コテの柄がプラスチックで地面を掘る部分だけ金属になっているものが100円。
これの柄の色が2種類あるので全部で4種類。
自分は買うものを選択するのに即決できない方だ。
それぞれを手に取っては頭の中でそれを使って地面を掘るイメージを描いた。
4種類の移植ゴテの土を掘る部分のサイズが少しづつ違う。横幅が広いほうが使いやすいのではないか?とか思うのだが、実際に使ってみないとわからない。
ステンレス製で周りの景色をゆがめて映す銀色に輝くコテが耐久性がありそうで見た目もメタリックでかっこよかったのでフィーリングとしてはそれにしたかったが、懐具合と相談して1番安い100円のプラスチック柄のコテに決めた。
ふと耳に入ってきたのが店内に流れているBGMのクリスマスソングだった。
ビング・クロスビーのホワイトクリスマス。帰宅後検索してわかった。
聴いてもらうとわかるのだがゆったりとした曲調。
「メリークリスマス、おやすみなさい」と言ってそのままベットへ行っておだやかな眠りに就きたくなるような雰囲気。
この曲のイメージと店内の雰囲気が全く合わない。
移植ゴテの隣にはスコップ(移植ゴテでなくて両手を使う大きいやつ)が何種類もぶら下がっていた(柄は木製で掬う部分が金属製のものとか、全体が金属製のものとか)。トンガ(クワの金属部分の幅を細くしたような農具)も大小並んでいる。
それを熱心に眺めているおじさん。
ジャンパーを羽織りよれよれのジーンズを穿いていて70代くらいに見える。
その背景でビング・クロスビーが「雪の降るクリスマスを願いつつ…」としっとりと歌い上げている。
あまりのミスマッチに、笑いがこみ上げてきて顔がにやけそうになるのを抑えるのに苦労した。
ただ、これは慣れの問題だと後で思った。
多分カインズの店員さんたちもホワイトクリスマスと店内の雰囲気のミスマッチに、始めはなんとなく違和感を感じながら仕事をしている状態だっただろう。
でもどこかの時点でそれが当たり前になってしまってホワイトクリスマスが流れていることすら忘れている。