バスガイドさんに恋した話

日記
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こんにちは、まさおです。

雨が多いね。暑くなくていいけど、雨が降ると秋の気配が少し漂ってきますね。

夏が終わる寂しさを少し感じてしまう。

まあ、晴れれば、全然夏で、まだ暑いけど。




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「夢をあきらめないで」から連想したこと

ラジオから岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」が流れていた。

この曲を聴いて遠い昔のことを思い出した。

中学の修学旅行のこと。

定番の京都・奈良への旅行だった。

観光バスで古都を巡った。

今から思うと中学生があまり興味を持ちそうもない神社仏閣巡りだったが、自分的にはそれなりに面白かった。

旅行自体も満喫したがそれとは別に思い出がある。




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初々しいバスガイドさん

修学旅行は3日間ずっと同じ観光バスで、おなじバスガイドさんだった。

小柄で丸顔、少しぽっちゃりした幾分切れ長の目をしたおとなしい見た目のガイドさんだった。

今思うと、いわゆる美人でもかわいい人でもなかったけど。

多分高卒1年か2年目くらいの二十歳前後くらいだと思うが、童顔だったので同い年がちょっと上くらいの感じに見えた。

今から思うと自分の好きになるタイプの女性だったのだがその時は何も気づかなかった。




移動中のバスの車内で遠景に五重塔など観光ポイントが見えるとガイドさんがそれについていろいろ説明をしてくれた。

まあ、バスガイドだからね。

少し緊張しながら説明してくれたのを覚えている。

一生懸命にやっている感じ、まだガイドという仕事に慣れてない感じがびしびし伝わってきて、初々しかった。

それが中学生の自分にとってもすごくかわいく見えた。




そのうちにガイドするときは、自分の方ばかり見て説明しているような気がしてきた。

それ自体は事実だったと思う。

他の生徒が寝ていたり、話にあまり関心がないような素振りをしているのに対して自分はかなりまじめにガイドさんの話を聞いていたので。

でも中学生らしい自意識過剰のなせる業か、ガイドさんは自分に少し好意をもっているんじゃないかと当時の自分は思った。





そんな感じでガイドさんが自分に好意をもっているように勘違いし、自分も知らないうちにそのガイドさんのことを好きになっていった。



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岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」にやられる

3日目、中学校へ到着する10分くらい前のバスの車内でガイドさんはお礼ということで歌を一つ披露した。

それが岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」だった。

歌自体はうまかったと思う。やっぱ歌も仕事の一つだから練習するだろうし。

それよりも初々しさと一生懸命に歌う姿に自分は完全にやられてしまった。

バスから降りるときにガイドさんに一人ひとり挨拶するんだけど、その時に電話番号を聞こうと思った。

電話番号を聞いてどうするか?ということまでは考えなかった。とにかく電話番号を聞こうと思った。

いつ電話番号を聞こうと決意したのか今思い出せないが、多分「夢をあきらめないで」を聞いた後だと思う。

ガイドさんのことを完全に好きになってしまっていた。




バスから降りる時、結局電話番号は聞けなかった。

何でだろう? 

ガイドさんを目の前にしたとき、他の男子生徒同様ただの一中学生としてしか見てないガイドさんの表情を見てしまったからだと今は思う。




帰宅して少し正気に戻ったときに、聞かなくて本当によかったと思った。

これは本当によかったと思った。

もし聞いていたら、他の同級生にずっとからかわれていただろう。

何かあるたびにネタにされ続けたのではないか?

そういうことを抜きにしても田舎の中学生と若いバスガイドさんの恋は無謀だったと思う。

いずれにしても今はいい思い出だ。

今でもあの童顔のガイドさんの顔を思い出すことができる。




どうしているんだろうか?まだガイドをやっているのかな?

やっていたらきっと大阪のおばちゃんみたいなガハハ笑いの面白ガイドになっているだろうな。

あの控え目で一生懸命で初々しいガイドさんではないだろう。

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